エシカルとは?オーガニックやナチュラルとの違いを徹底解説

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2025.12.23

近年、コスメや日用品を選ぶ際に「エシカル」という言葉を目にする機会が増えてきました。でも、「エシカルって具体的にどういうこと?」「オーガニックやナチュラルとは何が違うの?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。

style table(スタイルテーブル)は、日本発のエシカルなアイテムを中心にセレクトしたショップとして、「自分と周りと地球に優しく生きる」をコンセプトに、オーガニック・プラスチックフリー・ヴィーガンにこだわった商品を提案しています。毎日使うコスメやスキンケアアイテムだからこそ、その選び方が自分自身だけでなく、地球環境や社会にも影響を与えることを知っていただきたいのです。

この記事では、エシカルの本質的な意味と、よく混同されがちなオーガニックやナチュラルとの違いについて、わかりやすく解説していきます。これからのお買い物で、より意識的な選択ができるようになるヒントをお届けします。

エシカルってどういう意味?

「エシカル(ethical)」とは、英語で「倫理的な」「道徳的な」という意味を持つ言葉です。消費行動において使われる「エシカル消費」という言葉は、一般社団法人エシカル協会によると「人と社会、地球環境、地域のことを考慮して作られたモノを購入・消費すること」と定義されています。

つまり、エシカルとは単に製品の品質や成分だけを見るのではなく、その製品が作られる過程で環境に配慮されているか、生産者に適切な対価が支払われているか、動物実験が行われていないかなど、製品の背景にある「ストーリー」全体を考慮した選択を指します。

日本の消費者庁のデータによれば、エシカル消費への興味は2016年から2019年にかけて約64%増加し、実際にエシカル消費を経験した人も25%増加しています。このように、日本国内でもエシカルな選択に対する関心が少しずつ高まっている状況です。

エシカルな消費が注目される背景には、地球規模での環境問題があります。2050年にはごみの量が魚の量を超えるという予測や、山火事により年間1,258.8メガトンものCO2が発生している現状、さらには世界の子どもの10人に1人が労働に従事しているという社会問題など、私たちの消費行動が直接的・間接的に影響を与えている課題が山積しているのです。

エシカルな選択をするということは、こうした問題に対して「自分にできること」から始めるということ。毎日使うコスメやスキンケアアイテムを選ぶ際に、少し立ち止まって考えてみることが、大きな変化への第一歩になります。

オーガニックとエシカルの違い

エシカルとよく混同されやすいのが「オーガニック」という言葉です。この2つは似ているようで、実は異なる概念を持っています。

オーガニックとは、主に「製品の製造方法」や「原材料の栽培方法」に焦点を当てた言葉です。具体的には、化学肥料や農薬を使わずに栽培された植物原料を使用していることや、土壌から生産過程までが有機的な方法で管理されていることを意味します。コスメにおいては、エコサートやコスモスなどの国際的な認証機関による基準があり、これらの認証を取得した製品は「オーガニックコスメ」として販売されています。

一方、エシカルはより広い視点を持つ概念です。製品の原材料や製造方法だけでなく、労働環境、フェアトレード、動物福祉、環境への負荷、パッケージの素材選び、企業の社会貢献活動など、製品に関わるあらゆる側面において「倫理的であるか」を問います。

つまり、オーガニックコスメは必ずしもエシカルとは限らないのです。例えば、オーガニック栽培された原料を使っていても、生産者に適切な対価が支払われていなかったり、過剰なプラスチック包装がされていたりする場合、それは完全にエシカルとは言えません。逆に、オーガニック認証は取得していなくても、地域に根付いた自然由来の成分を大切に扱い、フェアトレードで取引し、環境に配慮したパッケージを使用している製品は、エシカルな選択肢となり得ます。

とはいえ、オーガニックとエシカルは対立する概念ではなく、むしろ重なり合う部分が多くあります。オーガニック栽培は化学物質による土壌や水質の汚染を防ぎ、生態系を守るという意味で、エシカルな取り組みの一部とも言えるでしょう。想いは成分に宿り、材料の育つ土壌から生産過程まで、オーガニックにこだわり手間を惜しまず作られた製品には、作り手の誠実さが表れています。

コスメを選ぶ際には、オーガニック認証の有無だけでなく、その製品が持つ背景全体を見ることで、より自分の価値観に合った選択ができるようになります。

ナチュラルとエシカルの違い

もう一つ、エシカルと混同されやすいのが「ナチュラル」という言葉です。ナチュラルコスメという表現もよく耳にしますが、これもエシカルとは異なる側面を持っています。

ナチュラルとは、文字通り「自然由来である」ことを強調する言葉です。植物エキスや鉱物など、自然界に存在する成分を主に使用し、合成化学物質をできるだけ排除したコスメを指すことが一般的です。肌への優しさや安全性を重視する方にとって、ナチュラルコスメは魅力的な選択肢となります。

しかし、ナチュラルという言葉には明確な法的定義や国際基準がありません。オーガニックには認証機関による厳格な基準がありますが、ナチュラルについては各ブランドが独自の基準で使用しているのが現状です。そのため、「どの程度自然由来であればナチュラルと呼べるのか」は製品によって大きく異なります。

エシカルとナチュラルの最も大きな違いは、その視点の範囲です。ナチュラルは主に「成分」に焦点を当てていますが、エシカルは成分だけでなく、製造過程での環境負荷、労働環境、動物福祉、パッケージの素材など、製品のライフサイクル全体を考慮します。

例えば、自然由来成分100%のナチュラルコスメであっても、その原料を採取する際に森林破壊が行われていたり、生産者が搾取されていたりする場合、それはエシカルとは言えません。また、プラスチック容器に入っていたり、動物実験が行われていたりする場合も同様です。

一方で、認定がなくても地域に根付いた自然由来の成分を大切に扱っている生産者がいます。こうした背景を伝えて広めることも、エシカルな取り組みの一つと言えるでしょう。成分が自然由来であることは素晴らしいことですが、それだけでなく、その成分がどのように調達され、どのような人々によって製品化されているかを知ることが、真の意味でのエシカルな選択につながります。

コスメを選ぶ際には、「ナチュラル」という言葉に惹かれることも多いと思いますが、その製品が本当に環境や社会に配慮しているかを見極める目を持つことが大切です。

エシカルコスメを選ぶときの7つの視点

では、実際にエシカルなコスメを選ぶときには、どのようなポイントに注目すればよいのでしょうか。ここでは、エシカルな選択をするための7つの視点をご紹介します。

1. プラスチックフリー 海洋プラスチック問題が深刻化する中、パッケージに使用される素材は重要な判断基準の一つです。プラスチックは環境を著しく悪化させており、私たちは毎週クレジットカード1枚相当のマイクロプラスチックを摂取していると言われています。リサイクル可能な素材や生分解性の素材を使用した製品、あるいは詰め替え可能な製品を選ぶことで、プラスチックごみの削減につながります。

2. ヴィーガン対応 動物由来の成分を使用せず、動物実験も行わないヴィーガンコスメは、動物福祉の観点からエシカルな選択肢です。海や山などにある資源や地球上の生き物の恵みは有限であり、人間は生態系の一つであるという認識のもと、他の生命との共存を考えることが大切です。

3. 水質汚染防止 日常的に使用するコスメの成分は、使用後に排水として環境に流れ出ます。海洋生物にとって、海は大きな我が家。生分解性の高い成分を使用し、環境ホルモンとなるような化学物質を含まない製品を選ぶことは、海洋生物の住環境を守ることにつながります。特にサンゴ礁に優しい日焼け止めなど、紫外線吸収剤を排除し自然由来成分で作られた製品は、海の生態系保護に貢献します。

4. フェアトレード 正当な報酬は価値を認めることです。ものづくりには職人の時間や技術が注がれており、途上国の生産者に適切な対価を支払う仕組みを支援することで、持続可能な発展につながります。フェアトレード認証を受けた原料を使用している製品は、社会的な公正さという点でエシカルな選択と言えます。

5. 自然由来成分の配合 石油由来成分や化学物質を極力排し、自然なものを使うことで環境に配慮します。ただし、前述の通り「ナチュラル」だけではなく、その成分がどこでどのように調達されているかという背景まで考慮することが、真のエシカルにつながります。

6. オーガニック成分の配合 材料の育つ土壌から生産過程まで、オーガニックにこだわり手間を惜しまず作られた製品は、環境負荷を軽減するだけでなく、生産者や土壌、他の生態系への配慮にもつながります。使う人の肌をすこやかに保つだけでなく、地球環境全体への優しさを持った選択です。

7. 森林保護・CO2削減 森林は空気を浄化するだけでなく、海にも多くの栄養を届けています。30年間で日本5つ分の森林が消失しているという現状を踏まえ、森林保護に貢献する製品や、カーボンニュートラルを目指す企業の製品を選ぶことも、エシカルな選択の一つです。

これらの視点は、必ずしもすべてを満たす必要があるわけではありません。大切なのは、自分が何を優先したいか、どのような価値観を持って選択するかを考えることです。完璧を目指すのではなく、できることから少しずつ始めることが、エシカルな暮らしへの第一歩となります。

エシカルな選択が生み出す豊かな未来

エシカル、オーガニック、ナチュラル。これらの言葉は似ているようでそれぞれ異なる視点を持っていますが、共通しているのは「より良い選択をしたい」という想いです。

エシカルな消費は、決して我慢や制限ではありません。むしろ、自分が本当に大切にしたい価値観に沿った選択をすることで、日々の暮らしがより豊かになると私たちは考えています。毎日使うスキンケアアイテムやコスメを選ぶとき、その製品の背景にあるストーリーを知り、作り手の想いに触れることで、使う喜びや愛着が深まっていきます。

ネイティブアメリカンには「我々は7世代先の子どもたちのために、今何をしなければならないか考えて行動する」という価値観があります。今この瞬間の選択が、未来の地球や社会にどのような影響を与えるのか。そんなことを少し考えながらお買い物をする。それは決して難しいことではなく、とても自然で心地よい行為なのです。

肌にうるおいを与え、肌を健やかに保つ。日やけを防ぎ、肌を整える。コスメの本来の役割を果たしながら、同時に環境や社会にも優しい選択ができる。そんな「一石二鳥」の満足感を得られるのが、エシカルな製品の魅力です。

イギリスの小売大手Co-Opのデータによると、英国内におけるエシカル消費の市場規模は2021年に1,220億ポンド(約19兆円相当)に達しました。これは日本のコロナ禍における外食市場規模全体である18兆円を超える額です。また、エシカルなコスメの売上高は前年より11%増加して約10億ポンドに達しており、世界的にエシカル市場は着実に成長しています。

日本でも、エシカル消費への関心は確実に高まっています。わかりづらい、何をしていいかわからない、気軽に買える場所がない、価格が高いといった課題はまだありますが、少しずつエシカルな選択肢が身近になってきているのも事実です。

あなたにとって気持ちのよい、意志を持った選択が、あなたの生活をより豊かにする。そう信じて、まずは手に取りやすいコスメやスキンケアアイテムから、エシカルな選択を始めてみませんか。

style table(スタイルテーブル)の店舗では、エシカルなアイテムを実際に手に取って、その質感や香りを確かめながら選んでいただけます。スタッフとの会話の中で、製品の背景にあるストーリーを知ることもできます。オンラインでも、各製品の特徴やこだわりを詳しくご紹介していますので、ぜひあなたの価値観に合ったアイテムを見つけてみてください。一人ひとりの小さな選択が、大きな未来につながっていきます。