エシカルの歴史を辿る|オーガニックからサスティナブル美容の進化

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2026.01.05

近年、美容業界でも注目を集める「エシカル」という考え方。環境や社会に配慮した選択をすることで、自分だけでなく地球や未来の世代にも優しい暮らしを実現できるという価値観は、多くの人々の共感を呼んでいます。style table(スタイルテーブル)は、このエシカルな選択肢を気軽に手に取れる場所として、日本国内のオーガニックやエシカルにこだわった化粧品やライフスタイルアイテムを中心に取り揃えるセレクトショップです。

しかし、エシカルという概念は決して新しいものではありません。実は1870年代から続く長い歴史があり、時代とともにその形を変えながら、現代のサスティナブルな社会づくりへとつながっています。本記事では、エシカルの歴史を紐解きながら、オーガニックコスメからサスティナブルな美容へと進化してきた流れと、拡大を続けるエシカル市場の現状について解説していきます。

エシカルとは?その本質を知ろう

「エシカル(ethical)」とは、英語で「倫理的な」「道徳的な」という意味を持つ言葉です。一般社団法人エシカル協会によれば、エシカル消費とは「人と社会、地球環境、地域のことを考慮して作られたモノを購入・消費すること」と定義されています(参考:一般社団法人エシカル協会)。

具体的には、環境に負荷をかけない生産方法を採用している製品や、労働者の権利を守るフェアトレード商品、動物実験を行っていないクルエルティフリーの化粧品などを選ぶことを指します。つまり、単に自分にとって良いものを選ぶだけでなく、その選択が社会全体にどのような影響を与えるかを考えることが、エシカルの本質なのです。

消費者庁のデータによると、日本国内でもエシカル消費への関心は2016年から2019年にかけて約64%増加し、実際にエシカル消費を経験した人も25%増加しています(参考:消費者庁エシカル消費特設サイト)。このように、日本でも着実にエシカルな意識が広がっているのです。

美容分野においては、肌に優しい成分を使用することはもちろん、製造過程での環境負荷軽減、動物実験の廃止、プラスチック使用量の削減など、多角的な視点からエシカルが実践されています。化粧品を選ぶという日常的な行為が、実は地球環境や社会課題の解決につながっているという認識が、今まさに広がっているのです。

エシカルコスメの歴史ー1870年代から現代までの変化

エシカルコスメの起源は、意外にも19世紀後半まで遡ります。1870年代のイギリスでは、産業革命による大量生産が進む一方で、劣悪な労働環境や環境汚染が深刻な社会問題となっていました。こうした背景の中で、労働者の権利を守り、公正な取引を求める「協同組合運動」が活発化します。これが現代のフェアトレードやエシカル消費の原点とされています。

美容業界では、1880年代にイギリスで動物実験に反対する運動が始まり、これがクルエルティフリーコスメの先駆けとなりました。当時から、美しさを追求するために動物を犠牲にすることへの疑問が提起されていたのです。

20世紀に入ると、1960年代から70年代にかけて環境保護運動が世界的に盛り上がります。この時期、化学物質による環境汚染や健康被害が問題視され、自然由来の成分を使った化粧品への関心が高まりました。特にヨーロッパでは、オーガニック農法で栽培された植物を原料とする化粧品が登場し始めます。

1990年代以降は、環境問題がより深刻化する中で、サスティナブル(持続可能)という概念が広く認知されるようになりました。単に自然由来であるだけでなく、資源を枯渇させず、環境を破壊せずに生産を続けられることが重視されるようになったのです。

そして2000年代以降、インターネットの普及により情報の透明性が高まり、消費者は製品の背景にある製造過程や企業の姿勢を知ることができるようになりました。これにより、エシカルな選択をする消費者が急増し、企業側もエシカルな取り組みを積極的にアピールするようになったのです。

オーガニックからサスティナブルへーエシカルの進化

エシカルコスメの歴史を語る上で欠かせないのが、「オーガニック」から「サスティナブル」への進化です。この二つの概念は重なる部分も多いですが、それぞれ異なる視点を持っています。

オーガニックは、主に農薬や化学肥料を使わずに栽培された植物原料を使用することを指します。肌への優しさや安全性を重視する観点から、1970年代頃から注目され始めました。オーガニック化粧品は、合成香料や合成着色料、石油系界面活性剤などを使用せず、自然由来の成分で肌をすこやかに保つことを目的としています。

しかし、オーガニックだけでは不十分な側面も見えてきました。例えば、遠い国から空輸される原料は輸送時のCO2排出が大きく、環境負荷が高いという問題があります。また、オーガニック認証を取得していても、パッケージに大量のプラスチックを使用していては、環境保護の観点から疑問が残ります。

そこで登場したのが「サスティナブル」という概念です。サスティナブルとは、環境・社会・経済のバランスを考慮し、将来世代のニーズを損なうことなく現在のニーズを満たす考え方を指します。化粧品業界では、原料調達から製造、流通、使用後の廃棄まで、製品のライフサイクル全体で環境負荷を最小限に抑える取り組みが求められています。

具体的には、地産地消の原料使用、リサイクル可能なパッケージの採用、詰め替え用製品の開発、カーボンニュートラルな製造プロセスなど、多岐にわたる施策が実践されています。また、海洋汚染の原因となるマイクロプラスチックビーズを使用しない、サンゴ礁に優しい日焼け止めの開発など、より広い視野での環境配慮が進んでいます。

このように、エシカルコスメは「自分の肌に優しい」というオーガニックの価値観から、「地球全体に優しい」というサスティナブルな視点へと進化を遂げてきたのです。そして今、この二つの要素を兼ね備えた化粧品こそが、真のエシカルコスメとして求められています。

エシカルコスメ市場の拡大と未来

エシカルコスメ市場は、世界的に急速な成長を遂げています。イギリスの小売大手Co-Opのデータによれば、英国内におけるエシカル消費の市場規模は2021年に1,220億ポンド(約19兆円相当)に達しました。これはイギリスの外食市場全体に匹敵する規模です。また、エシカルな化粧品の売上高は前年より11%増加し、約10億ポンドに上っています。

一方、日本国内のオーガニックコスメ市場も着実に成長しており、2020年時点で約1,330億円の市場規模となっています。さらに、年間成長率は約5.0%と予想されており、今後も拡大が見込まれています(参考:日本オーガニックコスメ協会調査)。

この市場拡大の背景には、いくつかの要因があります。まず、気候変動や海洋プラスチック問題など、環境課題への関心が世界的に高まっていることが挙げられます。消費者は、自分の選択が環境に与える影響を意識するようになり、エシカルな製品を積極的に選ぶようになっています。

また、SNSの普及により、企業の姿勢や製品の背景情報が可視化されやすくなったことも大きな要因です。透明性のある情報開示を行い、エシカルな取り組みを実践する企業が消費者から支持される時代になりました。

さらに、エシカルコスメは単なる環境配慮だけでなく、使い心地や品質の面でも優れた製品が増えています。肌に優しい成分を使いながらも、うるおいを与えたり、肌を整えたりする効果が実感できる製品が登場し、「エシカル=我慢」ではなく、「エシカル=心地よい選択」へと変化しています。

今後のエシカルコスメ市場は、さらなる進化が予想されます。AIやバイオテクノロジーを活用した、環境負荷の少ない新しい成分の開発、循環型経済(サーキュラーエコノミー)を実現するパッケージシステム、そして個人の肌質や価値観に合わせたパーソナライズドなエシカルコスメなど、技術革新と倫理的配慮が融合した製品が次々と生まれるでしょう。

エシカルな選択を、日常の一部に

エシカルの歴史は、1870年代の協同組合運動に始まり、オーガニックブームを経て、現代のサスティナブルな社会づくりへとつながっています。長い時間をかけて育まれてきたこの考え方は、今や美容業界においても欠かせない価値観となりました。

化粧品を選ぶという日常的な行為を通じて、私たちは環境保護や社会課題の解決に貢献することができます。肌にうるおいを与えながら、地球にも優しい選択をする。そんなエシカルなライフスタイルは、決して難しいことではありません。

style table(スタイルテーブル)では、エシカルやオーガニックにこだわった化粧品を多数取り揃えています。日々のスキンケアやメイクアップを通じて、自分自身を大切にしながら、地球の未来にも思いを馳せる。そんな心地よい選択を、ぜひ店舗やオンラインストアで体験してみてください。あなたの一つひとつの選択が、より豊かで美しい未来をつくる一歩となるはずです。